感じてきた自粛慣れ
時短で会社から締め出されても、現実にはまだやり残した仕事があります。少し終わらせてから帰宅しようと会社近くのカフェへ立ち寄ります。通勤電車の混雑時間帯も避けられるし。と言うたてまえ。
いつものカフェは満席気味でした。この場面だけ切り取れば自粛も何も感じません。ソーシャルディスタンスは気にしますが、何より私がいつも座っている辺りが空いていません。今日は帰宅することにします。
最近、自粛生活が長いせいか「自粛慣れ」を感じます。昨年の自粛期間はホントに人が減りましたが、今回の自粛は、立ち寄るカフェも通勤電車も仕事ある人は出ているという印象です。
帰宅して家族も寝静まった頃。
夕食が終わって少しゆっくりして、今日のうちに仕事の残りをやっておきたい私はクルマに乗り込みます。明日は休日。多少夜更かししてもダメージは少ない。
目指すは東京湾アクアライン。自宅から首都高で40分ほど。東京湾のど真ん中に自粛期間にはピッタリのドライブスポットがあります。
海ほたるPAで仕事スペース
自宅近くの首都高入口から、箱崎JCTを目指し9号線を経由して湾岸線に出ます。
湾岸線をまっすぐ羽田空港方面に走り、空港中央ICを通過して多摩川トンネルを抜けると見えてくるのが川崎浮島JCT。
ここから「東京湾アクアライン」に合流して「海ほたるパーキングエリア」を目指します。
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到着した海ほたるPA。
訪れた日は休前日という事もあってかクルマは多めでした。カップル、仲間同士でドライブ。そして、同じクルマ同士で集まっている人達。OFF会。私も若い頃よくやりました。通常の時期なら東京でも有数のドライブスポットです。夜中でも満車に近い駐車場ですが、流石に自粛期間のこの日はピークほどではなく空きスペースが目立ちます。
休日は観光地として人気があり、東京湾のど真ん中に360度広がる海。考えてみるとあまりこういう景色を見る事が無いので、これはこれで驚かされます。平日はトラックの休憩スペースとして利用客が多い海ほたるPA。私は日付が変わるか変わらない夜中の時間帯を狙って来ることがあります。
【画像2】
この日は気温が低めで展望デッキは強風。寒くて立っていられませんでした。
正面奥側にうっすら見えるのは神奈川県川崎市。空気が澄んでいて川崎側の工業地帯の灯りがよく見えます。結構頻繁に訪れているこの時間の海ほたるですが、私は展望デッキにほとんど上がったことがありませんでした。穏やかな気温であれば、ここに立ってぼーっと海を眺めるのもいいかも知れません。
【画像3】
こちらは千葉県側の展望デッキ。
川崎側からのアクアラインは海底トンネルでしたが、海ほたるPA以降の千葉県側は海上の橋を進むことになります。正面から続く橋から更に奥側にうっすら見えるのが、千葉県木更津市。この光景は「海ほたるPA」で検索するとよく出てくる構図です。
この日は駐車しているトラックも少なめでした。冷たい風にさらされて立っていられないので早々に立ち去ります。
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駐車場からラウンジの入口へ。こちらは南側ですが、北側にもぐるっと一周して繋がっています。私はよく南側に入ります。
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ラウンジに入ると早速あるのが「スターバックスコーヒー」。もちろん夜中には営業していません。ラウンジ内に唯一営業しているコンビニがあるので、そこでコーヒーでも買うことにします。
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この海ほたるのラウンジは、基本的にはフリースペースになっています。ぐるっと北側から南側まで窓際のスペースのある部分には誰でも自由に使用できるソファーが設置してあります。この時間でも何組かの利用者がいます。
考えてみれば高速のパーキングエリア。トイレも休憩室も24時間使用可能です。
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私はカウンター席になっている場所をよく利用します。この時間でも利用者がいます。これまで何度か利用していますが、一定数、私と同じ目的で利用している方がいるようです。ソーシャルディスタンスや「密」を回避できる点では、会社帰りのカフェよりも安全なのではないかと思っています。
コーヒー片手にカウンターに座ると、先ほど満員で行けなかった会社近くのカフェと同じ利用方法が可能です。屋内だし、冬は暖かく夏は涼しい海ほたるのラウンジ。ショッピング施設は閉店していますが、基本的には24時間利用可能なパーキングエリア。
ここに座って、持ってきたPCを開きます。
時間外で持ち帰ってまで仕事することに納得がいかない部分もありますが、まぁ文句言っても環境が変わる訳ではありません。こうしてドライブを兼ねることで気分を変えることにしています。
本当に休憩する人や語らうカップルの横で、一人でパチパチとパソコンしている私。別の路線で、意識高い系だと思っています(笑)
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なんの意識が高いかは答えがありません。
クルマ好きの意識の高い自粛
自粛期間でよくニュースで取り上げられているのは、首都高のパーキングエリアでのクルマの集まり。C1をぐるぐる周回している「ルーレット族」や、広いPAでクルマ同士見せ合うクルマ好き。私もイチ車好きとして否定はできません。この日の海ほたるPAにも、同じ車種同士で集まるグループが楽しそうに語らっていました。
クルマに乗る人が増えれば、マナー違反も事故のリスクもそれだけ増えていきます。あまり他人と接触しないソーシャルディスタンスの観点でも、公共交通機関では無くクルマで移動することは歓迎されるべき事だと思っています。
みんなが意識してルールを遵守するのが理想的ですが、少なくとも私のような目的も無くクルマとクルマに関連する施設を利用するだけの人口だって少なからずいます。そのことをしっかり受け止め、パソコンでパチパチ仕事しているのと同じくらい「意識高く」マナーを遵守して利用すること、これこそが自粛とクルマ好きの共存方法では無いかと思います。
今回利用した海ほたるPAは、通常の首都高のPAとは違いアクアラインを往復する通行料が発生しています。私の自宅からだと往復3000円弱。ガソリン代、高速代、そして何かコンビニで購入する代。コストを気にすれば仕事帰りのカフェでもいい気がします。
ですが、好きな人しか理解できないクルマをドライブするという満足感。そして海ほたるのラウンジで意識高くパソコンをパチパチ(笑)。
そんなに頻繁には無理ですが、たまには気分を変えて訪れてみるのもいいかなと思っています。